006 頼れる存在。

マッチング 05

なんとか初外出を乗り越えたあとは、外出の頻度が多くなりました。施設に行って、職員さんとお友だちと一緒にお出かけ。

電車に乗って動物園にも行きました。最初はみんなで動物を見て回って、お弁当を食べました。食べ終わると、職員さんとお友だちが、さり気なく別行動に。残されたわたしたち夫婦とAちゃん。少し離れて見守る里親担当の職員さん。

そこから、Aちゃんは一言も喋らず、水分もとらず、涙をうかべながら職員さんを探すために園内を歩き回りました。ただ、知らない場所で頼れる存在がわたしたちしかいなかったから、手はしっかり繋いでいました。

炎天下の中、ようやく職員さんたちと合流できたAちゃんは、安心したのか大号泣。その後は持ち直して、お茶もしっかり飲んで、お友だちと一緒に動物園を満喫していました。

帰りの電車では、なんと、わたしの隣に座ってくれました。今までどおり、話しかけても反応はあまりないけど、行きの電車のときとは表情が明らかに違う。明らかな変化に、職員さんも驚いていました。

一緒に景色を眺めたり、駅からの帰り道で手を繋いでくれたり。イベントごとに心の距離が縮まっていくのがわかります。

まだまだ前途多難なマッチングですが、Aちゃんの中で、職員さん以外にも頼れる存在がいるんだと感じてもらえたなら、少しは前に進んでいると思えたお出かけになりました。

 

里子のAちゃん近況報告


アイロンビーズにはまっています。ヒマワリと新幹線の制作に夢中です。

 

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